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2023年2月26日(日)

きょうの潮流

 生まれながらにして「神の子」といわれてきたといいます。信者同士の集団結婚で組み合わされた両親から生まれた「祝福2世」。しかし周りとはかけ離れた環境や、洗脳のもとで次第に心はぼろぼろに▼統一協会2世だった小川さゆりさんが自身の体験を『みんなの宗教2世問題』のなかで語っています。とくに精神の危機をむかえるくだりはすさまじい。韓国の修練会で錯乱状態になって麻酔で眠らされたり、パニック発作が起きて毎日死にたいと考えたり…▼家を出ても染みついた教えが抜けず苦しむ日々。親は安倍元首相の銃撃事件についても容疑者のことをいっさい認めず、じつはスナイパーが撃った、共産党のもくろみだと陰謀論を信じ込んでいるそうです▼詐欺や高額献金で生活を壊し、家族を崩壊に追い込むカルト集団の被害は今も。しかし文科省は解散命令の請求をずるずると引き延ばしています。4回目の質問権を行使する方針で解散請求の判断は4月以降にずれ込むとの見方もあります▼いまさら永岡文科相は実態の把握と証拠のつみ重ねを強調しますが、統一協会の活動の違法性は数々の裁判でも明らかに。いたずらに時間をかけるのは政権が統一地方選挙への影響をにらんでのことか▼もう被害者を出したくない。小川さんら声をあげた元信者やこの問題を追及してきた人たちはこうした悪質な団体を規制・解散させる法をつくるところまでいかないと、解決も終わりもないといいます。政治との癒着を断ち切るためにも。


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