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2023年2月23日(木)

「天声人語」―敵基地攻撃能力の憲法論戦に注目

 「朝日」22日付「天声人語」が、岸田文雄首相の国会答弁について「野党」の追及にも触れて「腑(ふ)に落ちない」と批判しています。敵基地攻撃能力と従来の政府の憲法解釈をめぐり岸田首相が「憲法の範囲内」と繰り返していることについてです。

 政府は1956年の答弁で、法理上は敵基地攻撃できるとしつつ、それを実行できるのは「他に手段がない」時だとしてきました。「天声人語」では、現在は国連が存在し、「何より5万人超の在日米軍がでんと駐留している。世界各国の中で最も多い」とし、「築きあげてきた見解と違うじゃないか、と野党が先日の国会で問うた」としました。

 日本共産党の志位和夫委員長が1月31日の衆院予算委員会でこの問題を追及していました。

 志位氏が59年の政府答弁も引きつつ、安保体制など「他の手段がある」ではないかとただしたのに対し岸田首相は、「安全保障環境が変化した」「米軍の打撃力に完全に依存するのではなく自ら守る努力が不可欠」などと答弁しました。

 「天声人語」は「ならば、政府は憲法解釈を変えた、と考えるのがふつうだろう」と指摘。「だが、首相は『変更しておりません』。出来の良くないロボットの不条理な応答を聞くようで、まったく理解に苦しむ」とし、憲法解釈を時の政権が勝手に曲げながら、曲げたことすら認めないと批判しました。


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