しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年2月23日(木)

ウクライナ侵略1年

難民807万人 心身負担重く

 【ドレスデン(ドイツ東部)=桑野白馬、ベルリン=田中健一】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、15日時点で、ウクライナ国外に逃れた難民は807万3182人にのぼります。

 一時的に保護された難民が最も多いのはポーランドで、約156万人。次いで▽ドイツ88万人▽チェコ49万人▽イタリア、スペイン17万人▽英国16万人▽ブルガリア15万人となっています。

 欧州連合(EU)は昨年3月、「難民の一時保護指令」を発令し、欧州全域での難民受け入れを決定。正式な難民申請の手続きなしに、長期滞在を可能にし、雇用、住居、福祉サービスを受けられるようにしました。

 ただ、難民は家族と離ればなれになったり、各地で慣れない暮らしを強いられたりしたことで、「家に帰りたい」との思いを強めています。ロシアの侵略開始から約1859万人がウクライナを出国する一方、入国者数は1000万人超となっており、既に帰国した人も少なくありません。

 各地の専門家は、難民が抱える深刻なトラウマへの対応や、仕事を失った人の経済状況の改善が課題だと指摘します。支援団体は現金給付や支援物資を供給するほか、心理面のカウンセリングを強化して対応しています。


pageup