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2023年2月23日(木)

学術会議独立性 「法改正」が壊す

ノーベル賞受賞者ら8氏声明

 日本のノーベル賞受賞者ら8氏が連名で19日、政府が今国会で狙っている日本学術会議法「改正」は学術会議の独立性を毀損(きそん)する恐れがあるとして、再考を強く求める声明を出しました。


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(写真)記者会見で発言する梶田隆章会長=22日

 声明を発表したのは、天野浩(物理学賞)、大隅良典(生理学・医学賞)、小林誠(物理学賞)、白川英樹(化学賞)、鈴木章(化学賞)、野依良治(化学賞)、本庶佑(生理学・医学賞)、森重文(「数学のノーベル賞」と呼ばれるフィールズ賞)の8氏。学術会議の梶田隆章会長(物理学賞受賞者)が22日、都内で開いた同会議の幹事会で、この声明を紹介しました。

 声明では、各国のナショナルアカデミーは、その国の学術を代表するとともに世界の学術界と連携し「人類の福祉に貢献する国際的公共財を構成」していると強調。先進国の政府は、ナショナルアカデミーの活動の自律を尊重し介入しないことを不文律にしてきたと述べ、日本での首相による学術会議の会員任命拒否を「大変憂慮」し、今回の「法改正」に「大きな危惧」を抱いていると表明しています。

 これは内閣府と学術会議との二者の問題ではなく「学術の独立性といった根源的かつ重要な問題につながる」と指摘。学術会議がナショナルアカデミーにふさわしいものとなるよう、政府が性急な「法改正」を再考し、学術会議との議論を重ねるよう「強く希望」するとしています。


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