しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年2月20日(月)

統一地方選 共産党議席の値打ち

山口 8割保守の議会で力発揮

運動と結び県民要求実現

 山口県議選(3月31日告示、4月9日投票)で、日本共産党は下関市区(定数9)で木佐木大助(68)、宇部市区(同5)で藤本かずのり(58)両現職予定候補の議席を絶対確保し、山口市区(同6)で元職の、かわいきよ(62)、岩国市和木町区(同5)で新人の大西明子(78)の両予定候補の勝利で24年ぶりの4議席獲得へ全力をあげています。(吉田達彦・山口県議団事務局長)


写真

(写真)木佐木大助予定候補=現 下関市区(定数9)

写真

(写真)藤本かずのり予定候補=現 宇部市区(定数5)

写真

(写真)かわいきよ予定候補=元 山口市区(定数6)

写真

(写真)大西明子予定候補=新 岩国市和木町区(定数5)

2議席確保、4人の県議団へ

 山口県議会は、戦後一貫して自民党など保守勢力に牛耳られてきました。3期目に入った村岡嗣政県政も、県議会47議席のうち8割の38議席を占める自民、保守、公明会派いいなりで、県民の暮らしと平和、民主主義が脅かされています。

 共産党県議団は、この4年間、自民党いいなり県政の実態を暴露し、県民運動と力を合わせて、対決してきました。

「ぐるみ選挙」

 その第1は、2021年11月に発覚した「県庁ぐるみ選挙」です。

 村岡知事が選任した副知事と県幹部が21年10月の衆院選前、自民党の林芳正外相の後援会に入会するよう部下を勧誘していたことが明らかとなり、副知事は公選法違反(公務員の地位利用)で罰金刑を受け辞職。県幹部20人も減給処分を受けました。

 同事件の解明のため設置された「調査チーム」が課長級以上の管理職を対象に実施したアンケート調査を通じて、山口県庁内では数十年も前から自民党候補の後援会への勧誘が常態化していた実態が明らかになり、同チームは「自民党に対する悪(あ)しき配慮を完全に断ち切り、特定の政党に偏ることなく公平・公正な立場で行動する」ことを提言しました。

 この提言を受け、共産党県議団は、ぐるみ選挙の根絶のため、本会議の一般質問で、副知事らに県職員の後援会入会のあっせんという犯罪行為を教唆した自民党関係者を告発するよう繰り返し求めましたが、知事は一貫して拒否。「自民党への悪しき配慮」は温存されたままです。

 第2は、県が昨年10月、強行した安倍晋三元首相の「県民葬」です。

 党県議団は、本会議での一般質問で「県民葬は憲法19条が禁じている県民への弔意強要につながり、地方自治法にも違反する」と繰り返し中止を求めましたが、県は「県民葬の実施は、地方自治法が定める『県民福祉の増進』につながる」とあり得ない解釈を持ち出して正当化。さらに「国葬」「県民葬」に際して知事は県施設に、教育長は県立学校などに、業務命令として「半旗掲揚」を要請し、「従わなかった場合は処分もありえる」とまで開き直りました。

 第3は、県が「貴賓車」として2090万円もする高級車センチュリーを購入した問題です。

 党県議団は、センチュリー購入が明らかになって以降、一般質問で、県民への説明抜きに購入し、実質的には県議会議長の送迎に使われている実態を告発し、リース方式などへの変更を求めましたが、県はかたくなに拒否しました。しかし、元県職員が購入の違法性を訴えた住民訴訟で、山口地裁は昨年11月、センチュリー購入は「違法」と断罪し、村岡知事に2090万円等を請求するよう言い渡しました。

圧力に屈せず

 自民党いいなりでゆがんだ県政を刷新し、憲法と地方自治がいきる県政を実現するためには、どんな圧力にも屈せず真実を追求する党県議団は不可欠です。

 新型コロナは山口県でも猛威をふるい、第8波では新規感染者が5千人を超える日々が続きました。党県議団は21年4月以降、通算12回にわたって県に要請。PCR検査の拡充や医療・保健体制の整備、痛めつけられている中小零細業者への支援などを実現させてきました。

 とくにこの20年間に15カ所から8カ所まで削減された保健所・支所の復活を求め、今年度から防府支所の本所への格上げが実現しました。

 党県議団は、県立高校の「ツーブロック禁止」など理不尽な校則をなくすため、全ての県立高校の校則を取り寄せ、具体的に改善を要求。11月議会で県教育委員会は「半数の県立高校で校則の見直しが完了している」と明らかにしました。

 生徒や地域住民に説明もなく突然、提案された県立宇部西高校や高森みどり中学校の廃校の撤回を求める署名運動とも連携し、存続へ全力をあげています。

 国と県、下関市などが推進する下関北九州道路(総事業費5千億円超)や大型港湾整備など巨大プロジェクトの中止を要求。萩市のイージス・アショアや上関原発計画、メガソーラーによる環境破壊を危惧する県内各地の住民の声に耳を傾け、解決に奔走しました。

 1987年の県議選で党県議団が3議席を獲得した際、当時の平井龍知事は「戦力5割増し、威力は3倍増」と周囲に漏らし、史上初めて4議席に躍進した99年~2003年には、子ども医療費無料制度の対象年齢の小学校入学前までの拡大、小中学校の35人以下学級化が進むなど、全国でも先進的な施策が実現。労働組合、民主団体の要求実現活動を大きく励ましました。

 山口県党は、議案提案権をもつ4人の党県議団の実現で、大軍拡・大増税で暮らし壊す岸田自公政権に審判下し、自民党いいなり県政から県民主人公の県政に変えるため、「130%の党づくり」の方針を貫いて全力をあげています。

写真

(写真)予算要望する(左から)吉田貞好県委員長、木佐木、藤本、大西、かわいの各氏=1月23日、山口県庁


pageup