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2023年2月17日(金)

きょうの潮流

 プライドが始まった場所でした。ニューヨークのグリニッチビレッジにあったゲイバー。そこで起きた出来事は店名にちなんで「ストーンウォールの反乱」と呼ばれます▼権力による弾圧に立ち向かった性的少数者。1969年に起きた事件はLGBTQ運動の原点となり、のちの権利獲得に大きな影響を与えました。いまでは世界各地にひろがったプライドパレードにもつながっています▼「私がかかげる目標の一つは、性的少数者の人権が尊重、保護されるまで待たなければならない時間を短くすること」。来日した米国務省のジェシカ・スターン人権促進担当特使は50年以上前の「反乱」をあげながら、権利を法的に認めて実行することの重要性を説いています▼いまも差別に満ちた暴言が政権からとびだし、同性婚を法制化すれば「社会が変わってしまう」と首相が口にする日本。性的少数者の権利を守る法整備は主要7カ国で唯一遅れ、OECD(経済協力開発機構)の調査でも「最も消極的な国」に分類されています▼それでも法で認めることに反発の声があがる自民党。「いつまでに結論を出せという課題ではない」と先送りの姿勢をみせる岸田首相。多様な生き方を否定し、世界からも遅れていく元凶はここに▼権利が法制化されれば、彼らはより安全になり、国はより繁栄し、家族はより調和して強くなり、社会全体が恩恵を受けると、スターン氏。平等、誇り、希望、愛を込めたレインボーフラッグは今日も打ち振られています。


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