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2023年2月17日(金)

戦争が始まる雰囲気

安保3文書 前泊沖国大教授「外交を」

衆院中央公聴会

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(写真)意見陳述する前泊博盛公述人=16日、衆院予算委

 衆院予算委員会は16日に中央公聴会を行いました。公述人の前泊博盛・沖縄国際大学教授は「沖縄での戦争がまた始まりそうな雰囲気だ」と述べ、政府が昨年末に閣議決定した安保3文書について「傍観者ではなく当事者として議論してもらいたい」と強調しました。日本共産党の宮本徹議員が質問しました。

 前泊氏は、安保3文書について、米国の戦争に「巻き込まれる危険な水域に日本が入っていこうという印象を持っている」と述べました。「馬毛島から始まって奄美大島、沖縄本島、宮古、石垣、与那国と、次々に自衛隊のミサイル基地が建設されている」と指摘。「このミサイル基地は一体誰から誰を守るためのものなのか」「まずは国を守るよりも国民を守る安全保障の議論をしてほしい」と述べました。

 さらに、米軍ヘリが普天間第二小学校に窓枠を落下させる事故が起きた際、日本政府の対応は「シェルターをつくって守ってあげる」というものだったと批判。「もの言える関係をアメリカとの間につくっていただければ」と語りました。公述人の川上高司・拓殖大学教授は「日本と中国の独自の話し合いも必要だ」と述べました。

 宮本氏は、安保3文書に基づく政府の軍事力強化の主張について質問。前泊氏は「仮想敵とされた相手国は、それを上回る軍拡をしてくる可能性がある」と指摘しました。

 また、沖縄には146万人もの住民がおり、「それを守れるような安全保障政策は、外交で片づけるしかない」と述べ、外交の重要性を訴えました。


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