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2023年2月14日(火)

きょうの潮流

 「蛇足」「漁夫の利」「虎の威を借る狐(きつね)」などの故事成語の由来で知られる『戦国策』。古代中国で諸国を巡って献策した人たちの知略を中国・前漢の学者、劉向(りゅうきょう=紀元前77年~同6年)がまとめたものといいます▼「まず隗(かい)より始めよ」も、その一つ。現在の北京一帯にあった燕(えん)の昭王が、優れた人材の登用策を郭隗にたずねたところ、私を重用しなさいと説いた隗の言葉に基づきます▼自分のような平凡な人物を優遇すれば、優れた人も集まってくるという意味。転じて身近なところから行うことのたとえに。言い出した者から始めよという意味でも使われます▼「『法の支配』と(日本政府は)ロシアや中国を批判するときに使うが、隗より始めよだ。わが国は本当に立憲主義をやっているのか」。そう力を込めたのは、元内閣法制局長官の阪田雅裕氏。沖縄復帰50年や安保3文書をテーマに都内で開かれた同県主催シンポジウムでの発言です▼玉城デニー知事らとともに登壇した阪田氏。「専守防衛に徹する」といいながら、敵基地攻撃能力保有という「明らかに憲法で否定してきたこと」(阪田氏)に突き進む岸田政権への怒りが伝わってきました▼「自分の頭で考え、おかしいと思うことを叫び続ける。それをやらなくなったら、かつてきた道になる」。そう語る阪田氏に「私も叫び続けていきたい」と応じたデニー氏。会場は力強い拍手に包まれました。米国の“虎の威”を借りて国民の叫びに耳を傾けぬ政権は代えるしかありません。


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