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2023年2月11日(土)

事実踏まえぬ党攻撃 「毎日」社説の空虚さ

 「毎日」10日付社説が、党攻撃と分派活動を行った松竹伸幸氏に対する除名処分について「共産の党員除名 時代にそぐわぬ異論封じ」などとしています。「朝日」8日付社説に続く乱暴な攻撃です。

 日本共産党は、9日の志位和夫委員長の記者会見での一問一答(本紙10日付)、これに先行して本紙8日付論文、9日付論説「『結社の自由』に対する乱暴な攻撃―『朝日』社説に答える」で、処分の経過と党の立場を全面的に公にしてきました。

 特にメディアによるこの問題での党攻撃は、憲法で保障された「結社の自由」(21条)に基づく政党の自律権に対する乱暴な侵害となり、日本国憲法と民主主義に対する挑戦となることを厳しく指摘してきました。

 しかし「毎日」社説は、党が公にした事実も党の見解も全く踏まえることなく、「党首公選制」がおこなわれていないことをもって「閉鎖的な体質」と決めつけ、「自由な議論ができる開かれた党に変わることができなければ、幅広い国民からの支持は得られまい」などと一方的な図式にあてはめています。

 9日の志位氏の会見には「毎日」の記者も参加し、質問しています。志位氏は▽松竹氏の処分は「異論」を理由になされたものでなく突然公然と党攻撃を開始したことによるもの▽処分は本人への聞き取りも含め段階的な手続きで行われたものであること▽氏の主張は安保堅持・自衛隊合憲論を「党の基本政策にせよ」というもので綱領の否定に行き着くこと▽日本共産党は党人事におけるポスト争いとは無縁であり「党首公選制」は党の成り立ちにそぐわないこと―などを丁寧に説明しました。

 ジャーナリズムとして公党を批判するなら、事実とその主張、論理をしっかり踏まえるべきで、いったい何を聞いていたのかが問われます。空虚な党攻撃に「共産党に対してなら何を言っても許される」という危険な感覚さえにじみます。

 重大なのは、「毎日」社説が、志位氏も会見で指摘した、メディアによる一方的攻撃が「結社の自由」(憲法21条)に対する乱暴な侵害となるという問題を一顧だにしていないことです。社会的に巨大な影響力をもつメディアが、政党の内部自治、自律権に属する事柄について、乱暴な批判を行うことは、「結社の自由」に対する重大な侵害となり、ひいては民主主義の破壊につながることを繰り返し指摘しておきます。(中祖寅一)


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