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2023年2月11日(土)

きょうの潮流

 想像を超える、深刻な事態です。6日未明、トルコ南部で発生した大地震の死者数は9日現在、トルコとシリア両国を合わせて2万1000人以上に達しました。東日本大震災の死者・行方不明者約1万8400人を上回り、さらに増える見通しです▼生存率が急速に低下する「発生から72時間」が経過しました。2歳の男の子が倒壊した建物の中から79時間後に救出された事例もあり、希望を捨ててはなりません。しかし、氷点下を下回るような寒さの中、厳しい状況が想像されます▼生き残った人たちも困難に直面しています。世界保健機関(WHO)の推計によると、トルコの被災者は約2300万人。事実であれば、人口の約27%にあたります▼内戦が続くシリアでは、いまだ被害の全容はわかっていません。今回、大きな被害を受けた地域は政府軍、クルド人勢力、反政府派が入り乱れ、何万人もの人々が避難生活を送っていた地域であり、危機的な状況が懸念されます▼寒さにふるえる被災者の姿に、私たちは12年前の東日本大震災の苦難を重ね合わせます。そして、トルコを含む、全世界に広がった日本への支援の輪も。今度は、私たちが支援の手を差し伸べるときです。各地で広がる募金の輪。日本共産党も、全国で募金を開始しています▼国際社会は米中対立やロシアのウクライナ侵略など、深刻な分断にさらされていますが、今はそうした分断や対立を脇に置いてでも、国際社会が一致してトルコとシリアへの支援を行うべきです。


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