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2023年1月28日(土)

看護師増を 全米で行動

もうけ優先でなく患者第一

 【ワシントン=石黒みずほ】米国最大の看護師労組「全国看護師組合」(NNU)は26日、新型コロナウイルスやインフルエンザの感染拡大で医療がひっ迫する中、病院や行政に安全が確保できる人員配置を求める全国一斉行動に取り組みました。

 看護師たちは「安全なケアのため人員増を」「患者が第一だ」などと書かれたプラカードを掲げてアピール。西部アリゾナ州トゥーソンの行動に参加した看護師のクルーズ・バルデスさんは「みんな過労状態だ。患者を癒やし助けたいけれど、適切なサポートなしにはできない」と現地メディアに語りました。

 NNUは声明で、病院の危機的状況の要因は、長年にわたる病床や人員の削減により、病院がもうけを優先してきたことにあると指摘。ボニー・カスティジョ事務局長は「公衆衛生の危機から患者、看護師、住民を守るために十分な人員配置のために立ち上がる」と述べました。

 全米の就労している看護師の数は2020年から21年に10万人減少。人員不足の中での過酷なコロナ対応により、3分の2の看護師が今後退職を考えていることも明らかになっています。

 NNUは、安全な人員配置を確立するため、1人の看護師に対する患者数の基準を連邦法で定めるよう要求。労使協定の交渉の際にも、病院に同様の基準を示すよう求めています。

 行動は、西部カリフォルニア州、南部テキサス州、ノースカロライナ州など、全米各地で取り組まれました。


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