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2023年1月26日(木)

ゼロ票裁判 二審棄却

19年参院選、大阪・堺市美原区

集会で怒りの声

 2019年の参院比例代表選挙で日本共産党の山下芳生氏(当選)に投票したのに得票結果がゼロとされた堺市美原区の住民が、憲法で保障する、投票して正しく集計される権利が侵害されたとして堺市に損害賠償を請求した裁判の控訴審判決が25日、大阪高裁でありました。冨田一彦裁判長は、一審に続き請求を棄却する不当判決を出しました。

 訴えているのは山口義弘さん(78)ら10人。

 判決では、選挙権の保障には投票が適正に取り扱われることを求める権利の保障も含まれ、現行の選挙制度では適正・合理的な開票事務手順に従って誠実に開票事務を行うことで実現されるとし、一審より一歩踏み込んだ認識を示しました。しかし、参院比例代表選挙制度での開票事務の煩雑さによる制度上の限界などを挙げ、「人為的な誤りを完全に排斥することの保障までは求めていない」と判断。その上で開票事務が誠実に行われていないと認められる証拠はなく、「人為的な誤りは否定できないが権利が侵害されたとまでは言えない」としました。

 大阪市北区で開かれた報告集会では、控訴人(原告)や支援者らから「納得できない」「適正に開票実務が行われていないのは明らか」と判決への怒りが噴出。今後の対応を早急に検討するとしています。


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