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2023年1月26日(木)

きょうの潮流

 かつて参院の議長を務めた河野謙三さんは「大衆の心眼」を自身のよりどころとしました。大衆の良識から離れた政治をやろうとすれば、政治家はみすてられ国を誤る恐れさえあるとの信念からでした▼70年代初めに共産党をふくむ野党から支持され議長に就任。少数意見の方をむいて運営にあたり、自民党籍を離脱して参院の改革に尽力しました。「三権の長」の重みとその難しさを回想記につづっています。(『議長一代』)▼院は変われど、いま国会の議長の資格や責任が問題になっています。統一協会との癒着を再三指摘されながら衆院議長にとどまる細田博之氏。自民党内でもとくに関係が深い安倍派の会長を長く務め、自身も関連団体の会合に何度も出席し、あいさつしたことを認めています▼これまで逃げ回ってきましたが、与野党代表との質疑に応じました。しかし非公開のこそくさにくわえ、説明責任も果たさず、反省も示さない。安倍元首相と統一協会は大昔から関係が深いなどと人ごとのように話しました▼公の場で語るのは「議長の立場でふさわしくない」と。それこそが言論の府である国会の代表で、公正であるべき議長への信頼を失墜させていることがわからないのか▼人びとをだまし不幸に突き落としてきた団体と、中央でも地方でも密接につながってきた自民党。その代表格が細田氏です。かばうことは国民の苦しみに背をむけ、国会をおとしめ、みずからを免罪することになります。「大衆の心眼」からかけ離れて。


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