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2023年1月23日(月)

きょうの潮流

 議会で女性が過半数を占める南太平洋の島国ニュージーランド(NZ)。同国のアーダーン首相(42)が辞意を表明しました▼同国で史上最年少の首相となって以来、モスク銃撃のテロ事件や新型コロナなど国を揺るがす難局を乗り越えた5年半。支持率が低下し「余力が底をついた」と語りました▼数少ない女性指導者として注目されました。在任中の妊娠・出産は世界で2人目。仕事や育児の「マルチタスクをこなす女性は私が初めてではない」と自然体での語りが、国外でもファンを増やしました▼男性へは向けられない質問はたびたび話題に。昨年、フィンランドのマリン首相との会談後に「年齢が近く共通点が多いから会ったのか?」との質問が飛びました。アーダーン氏は、同世代のオバマ米元大統領とキーNZ元首相を引き合いに「同じ質問をしたことがあるのか?」と問い返しました▼労働党党首となり妊娠の予定を聞かれた際には「2017年の今、女性が職場でそのような質問をされることは許されない」とぴしゃり。英BBCは辞任について「女性はすべてを手に入れられるのか」との見出しで業績を振り返りました▼男性なら“家庭と仕事の両立”を問う見出しは立たなかったのでは? ツイッターなどで批判を受け問題の見出しは差し替わりました。メディアの根深いジェンダー偏見も浮き彫りにした同氏。今のペースでは指導者レベルでジェンダー平等が達成するのは140年後になる―。国連が警鐘を鳴らしています。


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