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2023年1月14日(土)

研究者雇い止め撤回裁判

理研 2年だけ雇用提示

原告側 限定なし研究継続求める

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(写真)報告集会で発言する金井委員長=13日、さいたま市

 理化学研究所による雇い止め通告の撤回を求める裁判は13日、さいたま地裁(市川多美子裁判長)で、第1次原告1人について第3回口頭弁論、第2次原告2人について第1回口頭弁論を行いました。理研側は、前日までに原告3人を2年だけ雇用する特例を提示しましたが、原告側は2年に限定せず研究を継続できる条件を求めています。

 理研は、無期雇用への転換を逃れるため、有期雇用の研究系職員の雇用上限を10年と定め、今年3月の大量雇い止めを計画。理研労働組合に加入した原告3人は、外部研究予算を獲得し、理研の中長期計画にも位置付けられており、研究を続けるため雇用継続の期待権があると主張しています。

 審理で、原告代理人の水口洋介弁護士は、「理研は理事長特例で採用するというが、どういう職務か明らかにされていない。2年の期限がついている」と指摘。特例さえ示されていない研究者複数人が追加提訴の意向だと明らかにしました。

 報告集会で、理研労の金井保之委員長は、「無期転換しても、2年で終了する業務につけて解雇することを許すなら、労働者が勝ち取った無期転換ルールが無意味なものになる。幅広い労働組合と共同して阻止したい」と強調しました。

 原告3人が発言し、「ほかの研究機関との共同研究で3億2000万円の予算が出ているのに、10年で雇い止めはあまりにもおかしい。研究を続け、2年の雇用上限も撤回を求める」「理研当局の大きな力にどう対応したらいいか分からなかったが、労働組合と出合ってたたかい、建設的な話し合いになってきた」と述べました。


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