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2023年1月10日(火)

米原潜寄港微増 巨大艦の存在誇示

2022年28回、のべ76日

グラフ

 米海軍原子力潜水艦の日本への寄港が2022年の1年間で28回、のべ76日におよぶことが、寄港地を抱える自治体の集計で明らかになりました。21年と比べて5回増加しました。

 21年は寄港が一度もなかった佐世保基地(長崎県佐世保市)は1回でした。22年8月に、2年5カ月ぶりに米原潜シカゴが寄港しました。ホワイトビーチ(沖縄県うるま市)は13回(前年比4回増)で微増。一方、横須賀基地(神奈川県横須賀市)は14回で、横ばいでした。

 滞在日数を見ると、横須賀は62日(前年比18日増)、ホワイトビーチは13日(同4日増)、佐世保は1日(同1日増)で、いずれも増加しました。

 米海軍最大級のオハイオ級原潜ミシガンがホワイトビーチに寄港しました。同艦の水中排水量は1万8750トンで、他の原潜の2倍以上という巨大艦です。長距離巡航ミサイル・トマホーク154発を搭載可能で、これも他の原潜を大きく上回っています。艦そのものが巨大な兵器庫となっています。

 米軍は沖縄近海を航行するミシガンの写真を掲載。米第7艦隊のホームページによると、第7潜水艦群司令のシーフ少将は「ミシガンがあることで、インド太平洋に安全と抑止力を提供するという決意を示す」と述べています。中国海軍を念頭に南シナ海や東シナ海で活動を強めている可能性があります。

 原潜は艦内に原子炉1~2基を搭載し、核分裂反応で生成されるエネルギーを動力源にしています。これまで放射能漏れ事故や、日本の領海内での1次冷却水(汚染水)放出を繰り返しています。深刻な核事故が起きれば、周辺住民に甚大な被害をもたらす危険があります。

米原子力潜水艦の寄港状況(2022年)
艦名 艦級 寄港地 期間 日数
ミズーリ 横須賀 1/10~1/25 16
ノースカロライナ 横須賀 2/25~3/1
アレキサンドリア 横須賀 3/16
スクラントン 横須賀 3/18
アレキサンドリア 横須賀 3/20
アッシュビル 横須賀 4/4~4/9
スクラントン 横須賀 4/6
アッシュビル WB 4/13
アレキサンドリア 横須賀 4/18~4/20
アナポリス WB 5/13
アナポリス WB 5/16
シカゴ 横須賀 6/25~6/30
アッシュビル WB 6/25
シカゴ WB 7/4
スクラントン WB 7/22
シカゴ 佐世保 8/13
キーウェスト 横須賀 8/15~8/17
キーウェスト 横須賀 9/14~9/17
シカゴ WB 9/30
キーウェスト WB 10/4
アナポリス WB 10/8
スプリングフィールド 横須賀 10/18~10/24
シーウルフ 横須賀 11/15~11/21
ミシガン WB 11/10
スプリングフィールド WB 11/22
コロンビア 横須賀 12/4
スプリングフィールド WB 12/28
ジェファーソンシティー WB 12/30

○…バージニア級、□…シーウルフ級、△…ロサンゼルス級、☆…オハイオ級

(注)寄港地のWBはホワイトビーチ


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