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2023年1月5日(木)

遺骨土砂「一粒も採らせない」

新基地建設に使うな

沖縄・糸満 尊厳を守る集会

 沖縄戦跡国定公園内にある同県糸満市米須(こめす)の鉱山で、土砂採掘が始まろうとしていることに対し、「戦没者遺骨の尊厳を守る集会」が4日、鉱山に近接する米須の「魂魄(こんぱく)の塔」前で開かれました。米軍新基地建設のための名護市辺野古埋め立て計画で、犠牲者の遺骨が混じった土砂も使われる可能性があるとして、集まった遺族らは「戦没者への冒涜(ぼうとく)だ。一粒たりとも採らせない」と訴えました。


写真

(写真)沖縄戦犠牲者の尊厳を踏みにじる土砂採掘は許されないと訴える具志堅隆松さん(右端)=4日、沖縄県糸満市米須

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表と「ガマフヤー支援者の会」が主催し150人が参加しました。

 沖縄戦当時7歳だった女性(85)は、米軍の爆撃、砲弾が飛び交う中を同市摩文仁(まぶに)方面に逃れる道中、両親と兄妹5人が犠牲になりました。「(多くの避難民が犠牲になり)ここ辺りの一面は血の池になっていた。戦争がどんなに残虐なものか」と、涙に声を詰まらせました。

 具志堅さんは、戦争で犠牲になった人たちの血が染み込み、遺骨が混じる土砂を、戦争の基地を造るための埋め立てに使う国の計画はあり得ないと批判。「守礼の民と言われた沖縄県民が、戦没者の尊厳を売り渡すようなことを許してはならない」と訴えました。


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