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2022年12月31日(土)

スーチー氏 刑期33年

民主派「虚偽に基づく判決」

ミャンマー

 【ハノイ=面川誠】軍政下にあるミャンマーの裁判所は30日、昨年2月のクーデターで拘束した民主化指導者アウンサンスーチー氏(77)に対して5件の汚職裁判で禁錮7年の有罪判決を言い渡しました。起訴された全ての裁判の判決が出そろい、刑期は懲役と禁錮を合わせて33年です。現地メディアが伝えました。

 スーチー氏は不正選挙、扇動、国家機密法違反、収賄など19件で起訴され全て有罪とされましたが、本人はいずれも否認しています。

 スーチー氏が率いていた国民民主連盟(NLD)の活動家ら民主派勢力が発足させた国民統一政府(NUG)は声明を発表し、「虚偽に基づく判決」だと批判。「アウンサンスーチー氏と全ての政治囚の即時かつ無条件の解放を要求する」と表明しました。

 軍政は2023年8月までに総選挙を実施する計画です。1980年代から民主化運動の先頭に立ち、拘束時に国家顧問兼外相として事実上の最高指導者だったスーチー氏は、現在でも大きな影響力を持っています。軍政は同氏と民主派を徹底的に排除したまま選挙を行う姿勢です。

 ミャンマーの政治囚支援協会によると、クーデター後に少なくとも1万6651人が拘束され、2685人が弾圧で死亡しました。


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