しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年12月29日(木)

政府の介入方針批判

学術会議が国民に説明文書

写真

(写真)梶田隆章日本学術会議会長

 日本学術会議の運営や会員選考に介入しようとする政府方針に対し、「強い決意をもって」再考を求めている同会議は27日、梶田隆章会長名で、広く国民に向けて学術会議の考えに理解を求めるための説明文書を公表しました。政府の方針には、学術会議の性格を根本的に変え、独立性を侵害しかねない深刻な問題があると指摘し、「方針」を批判しています。

 「方針」は、来年の通常国会への改正法案提出を予定。会員選考への第三者委員会の関与など新たな仕組みを提起しています。

 これに対して説明文書は、法改正を必要とする具体的な理由(立法事実)が示されないまま既定路線とされていることに強い危惧を表明。

 第三者委員会の権限や委員の構成などが示されておらず、▽学問の独立性を保つために世界のアカデミーが採用する現行の会員選考方式を放棄することになりかねない▽首相による透明性を欠いた任命拒否に道が開かれ、繰り返されかねない▽すでに進んでいる、現行法のもとでの会員選考が覆されることになり、それ自体、会員選考への重大な介入となる―と指摘しています。

 政府と「問題意識や時間軸」を共有することを強く求める「方針」に対し、学術には政治や経済とは異なる役割があることを強調し、「方針」を批判しています。


pageup