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2022年12月27日(火)

きょうの潮流

 1年前、父親が入院しました。2泊3日の予定でしたが発熱して延長。もともと病気のため歩行や食事が困難なこともあり、想定外の長期入院となりました▼入院中は常に「家に帰りたい」と強く望んでいました。病院がその思いを尊重し、丁寧にリハビリなどをしてくれた結果、先月無事に退院することができました▼退院前には理学療法士やケアマネジャーなど5人が自宅を訪問。家の中の動線を確認し、必要な介護サービスなどを相談しました。在宅生活を支えるプロの仕事ぶりは、とても心強いものでした▼介護が必要になっても自宅で暮らしたい。そんな願いの実現に不可欠なのが介護保険です。介護を家族まかせにせず社会全体で支えるために始まりましたが、政府は負担を増やしサービスを削る改悪を重ねてきました。今も利用料2割負担の対象者を広げるなどの改悪を狙っています▼ある1人暮らしの男性(80)は右半身にまひがあり、週4回の訪問介護が命の支えです。生活は苦しく、「2割負担になったら回数を減らすしかない。どうやって生きていけばいいのか…」と不安を抱えます。何のための介護保険なのか、怒りがわきます▼利用者や家族、関係者らが改悪に抗議して、早くから署名運動などを行ってきました。反対の声が広がる中、政府の担当部会は年内に意見をまとめられず結論を先送りに。私たちの命と安全を守るには、軍事費の増額ではなく社会保障の拡充こそ。新しい年は、ぜひそんな政治にしたいものです。


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