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2022年12月23日(金)

きょうの潮流

 会場に張り出された旗には「生徒も教師も生き生き元気 笑顔あふれる学校に」の言葉が―。東京都町田市にある私立鶴川高校の教職員組合が、同校を運営する学園側と和解したことを知らせる報告集会は喜びであふれていました▼同校では長年にわたって組合への激しい差別攻撃が繰り返されてきました。賃金差別、学級担任や部活の顧問からの排除、組合員だけ狭い第2職員室に「隔離」。「マナー指導当番」と称して、雨の日も厳しい寒さの日も、意味もなく学外に長時間立たされたこともあります▼教員への攻撃は生徒たちの教育を受ける権利の侵害ともつながっていました。組合員が顧問を外された部活は廃部に。授業以外で教員が生徒と接触することが禁じられ、放課後の補習もできなくなりました▼「生徒の笑顔を取り戻そう」。それが組合員の合言葉でした。学園側の不当な行為があるたび、組合は労働委員会や裁判所に訴え、救済命令や勝利判決を何度も得てきました▼不屈のたたかいは生徒、保護者の間に支援の輪を広げます。「先生たちが寒い中を外に立たされている」と娘に聞いた父親が支援する会に参加しました。何人もの卒業生が後輩のためにと行動しました▼今回の和解でついに学園側が非を認めました。雇い止めになった元講師の女性が正規の教諭として職場復帰に。組合を差別しない、不当労働行為を繰り返さないと約束させました。組合は、未解決の4人の継続雇用拒否問題でも勝利を目指したたかいを続けます。


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