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2022年12月19日(月)

統一地方選 共産党議席の値打ち

三重 複数議席復活へ奮闘

子ども医療費無料 県民と広げる

 来年3月31日告示・4月9日投票の三重県議選(定数48、3減)で、日本共産党は四日市市区(定数7)の山本りか県議(64)の議席を絶対確保し、津市区(定数7)の新人・吉田あやか予定候補(25)の勝利で前回失った議席を奪還し、複数議席を復活しようと奮闘しています。(三重県・松島圭祐)


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(写真)山本りか予定候補=現 四日市市区(定数7)

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(写真)吉田あやか予定候補=新 津市区(定数7)

空白克服で県議会一変

 三重県は経産省や国交省など官僚出身の知事が続く下で住民福祉切り捨ての国言いなり県政が進められてきました。自民党、公明党、民主系(新政みえ)の会派が知事の提案に何でも賛成する事実上の「オール与党」県議会の中で、日本共産党は唯一、県民の切実な声を県政に届け、県民とともに県政を動かす、かけがえのない役割を果たしています。

 8年前の県議選で、日本共産党が山本りか、岡野恵美両氏の議席を獲得し、県議空白を克服すると、県議会の様相が一変しました。

 2015年6月、党県議団が紹介議員となり、全国的に遅れていた子ども医療費の窓口無料を求める請願が提出され、採択されました。請願と党県議団の粘り強い論戦が県政を動かし、19年には償還払い制度を撤廃させ、県の制度として小学校入学まで窓口無料になりました。この変化をうけ、償還払いも含めた医療費は中学校卒業まで全市町で無料、18歳の年度末まで通院では7市町、入院では8市町で無料に広がりました。さらに党は県の制度として高校卒業までの窓口無料と所得制限撤廃を求めています。長年津市で運動してきた新日本婦人の会の奥村麗子さんは「市町の制度を前進させるためにも県の役割は大きい。一貫して訴えてきた共産党が複数議席を得ることが何よりの力になる」と語ります。

防波堤の役割

 日本共産党は、国が県民の暮らしを壊し、悪政を押しつけてくるなか、県民の暮らしを守る防波堤の役割も担ってきました。

 コロナ危機のもとで県は、全国15位の財政力がありながら、人口当たりの一般病院数は39位、医師数や看護師数は36位、一般病床数は37位と医療体制は大きく遅れています。国の地域医療構想に従い、これまで約1800の急性期病床を削減。さらに2025年までに2200病床を削減する計画に固執しています。

 ところが県議会で、この地域医療構想に真正面から反対の論陣を張り、医療拡充への転換を訴えているのは、山本県議だけです。

 日本共産党は、県に新型コロナ対策を9回にわたり申し入れ、感染への不安を抱える県民に対する無料検査キットの配布を実現し、無料検査拡大への道を開きました。全国ワースト5位とあまりに低いコロナ特例の生活福祉資金貸付の決定率を改善させました。

 国が県民に押し付けるもう一つの悪政が国民健康保険の保険料値上げです。県は国と一体になって、市町が高い国保料を抑えるために一般会計から国保会計へ繰り入れることに圧力をかけ、繰り入れを行っているのは29市町中11市町に減少し、19市町で保険料が値上げされました。

 日本共産党は「誰もが安心して医療にかかれるために払える保険料を」と国保への国庫負担増額や均等割廃止を求めています。

問題点ズバリ

 税金の最悪の無駄遣いであるリニア中央新幹線に対しても、県は亀山市への新駅設置を11月にJR東海に提言し、名古屋―大阪間の早期開設を求めています。

 リニアの問題点を具体的に告発し、中止を求めているのも日本共産党だけです。リニアの電力消費は東海道新幹線の4倍と膨大なエネルギーを浪費し、名古屋―大阪間にはいくつもの活断層があり、南海トラフ地震震源地付近を走るため防災上も危険です。亀山市に新駅ができても、3候補地の全てで在来線との接続はなく利便性の点でも全くメリットはありません。

 皇学館大学元教授の松岡武夫さんは「リニア計画を強行すれば将来の大きな負の遺産になる。名古屋―大阪間の環境アセスが始まろうとしている状況下、県議会で問題点をズバリ追及できるのは共産党をおいてほかにいない」と語ります。

 統一協会と県議の癒着では、日本共産党が独自調査し、議長を含む自民党3県議が政務活動費を使って関連団体行事に出席し、新政みえの県議も祝電などを送っていたことを告発。議長に全ての県議と統一協会との関係調査を申し入れましたが、受け取りは拒否されています。県民の命と暮らし、人権を大切にする県政をつくるためにも、日本共産党の躍進が必要です。

 四日市市区は2人はみ出しの激戦の様相です。山本県議は「党議席があることで議会に緊張が生まれます。知事提案になんでも賛成では議会の役目は果たせない」と訴え、議席確保に全力を挙げています。

 津市区は3人はみ出しの激戦の様相です。吉田予定候補の「若者からお年寄りまでみんなが希望を持って生きられる社会をつくろう」との訴えに、「元気をもらった」「吉田さんに投票することは未来に投票することだ」などの激励が相次ぎ、複数議席への期待が広がっています。

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(写真)一見勝之知事に予算要望書を手渡す(左から)吉田、山本の両氏=14日、三重県庁


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