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2022年12月19日(月)

私たちの夢 壊さないで

ビザなしクルド人の子が劇

埼玉・川口

写真

(写真)「ビザをもらった」という希望で劇を締めくくる子どもたち=18日、埼玉県川口市

 在留許可(ビザ)のないトルコ国籍クルド人の子どもたちが18日、埼玉県川口市で支援者や市民に劇を披露しました。体験をもとに、差別や生活の困難を再現しました。

 トルコで迫害を受けて日本に逃れた数千人のクルド民族が川口市と隣の蕨(わらび)市に住んでいます。難民申請が認められたクルド人は全国で1人。家族に連れられてきたり日本で生まれた子どもは日本の学校に通学していますが、政府は非正規滞在の就労を禁止しているため将来に希望が持てず、進学をあきらめることが多いと言います。

 日本で生まれた時から非正規滞在で、俳優になるのが夢だというロゼリンさん(12)は「私たちも生きているしお金がかかる。人のお金で生活するのではなく、自分で生活をつくりたい。トルコに帰れと言われるが、捕まったりするので帰れない」。

 2歳の時に来日したガムゼさん(13)は今年8月に在留許可の更新が打ち切られ、非正規滞在となりました。「2歳の妹が39度の高熱を出したが、健康保険がないので病院に行けなかった。子どものビザを奪うのは本当に意味がわからない」と訴えました。

 劇では、出入国在留管理庁への出頭で、職員に「さっさと(トルコに)帰れ」と言われたり、トイレに行こうとして「あなたは捕まっているから勝手に行ってはいけない」と阻まれたことを描きました。


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