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2022年12月16日(金)

“出世払い”にも保証金

大学院授業料 24年度秋から

文科省有識者会議

 大学院の授業料の後払い制度(出世払い制度)の創設を議論してきた文部科学省の有識者会議は15日、2024年度秋から実施するとした報告書を大筋で了承しました。報告書は返済の延滞を想定し、原則債務保証が必要としました。

 新制度は、日本学生支援機構と学生が貸借契約を結び、在学中は機構が授業料を立て替え、学生の卒業後、年収に応じて返済額を増やすもの。報告書は単身世帯で年収300万円を超えた段階から課税所得の9%を返済させる案を示しました。それ以前は月額2000円の「最低納付額」を設定するとしています。

 保証金について文科省は、授業料相当額に上乗せし学生に請求する考えを示しました。

 英国の類似制度には返済開始から30年経過後に返済が免除される仕組みがありますが、報告書には盛り込まれませんでした。

 新制度の対象は、現行の修士段階の貸与型奨学金の年収要件を参考にするとしています。新制度と貸与型奨学金を併用する場合は、返還額が過大にならないようにするとの理由で、貸付額の合計が現行の奨学金を大きく上回らないよう調整するとしています。有識者会議では「貸与型奨学金が拡大したようにしか見えない」との声が上がりました。


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