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2022年12月15日(木)

政府から補助金受けながら

石油3社 利益大幅増

岩渕氏指摘

写真

(写真)質問する岩渕友議員=6日、参院経産委

 ガソリン等の小売価格を抑えるための政府補助金を受けているエネオス、出光、コスモの石油元売り大手3社が、2020年度から今年9月までに利益をほぼ2倍から8倍に増やし、内部留保も1・5倍から2倍に増加させています。6日の参院経済産業委員会での日本共産党の岩渕友議員の質問で明らかにしました。

 岩渕氏が示した資料では、当期利益は最大手であるエネオスが20年度1140億円から21年度5371億、今年4月~9月で2488億に増加しています。

 内部留保(ここでは利益剰余金)は、エネオスが20年度から今年9月までで7084億増の1兆7508億円に増やしています。

 経産委員会での質疑で岩渕氏は「大手元売りが巨額の利益をあげる一方で、中小・小規模事業者は値上げや価格への転嫁もできず、経営は深刻な事態になっている」と指摘。今年1月に開始した補助金は年末までの累計で3兆円におよびさらに3兆円がつぎ込まれるとして、同補助金に関する調査と資料開示を求めました。

血税投入でなく巨額利益還元を

 岩渕議員の話 石油元売り大手は市場を独占し、燃料費の高騰で最高益をあげています。小売価格の低減は多額の血税の投入ではなく、まずは元売り大手に巨額の利益を還元させ、各社の経営努力でまかなうべきです。同時に政府は、化石燃料に固執せず、国際価格に左右されない再生可能エネルギーの拡大でエネルギー自給率を引き上げるべきです。

  売上高(兆円) 当期利益(億円) 利益剰余金(兆円)
2020
年度
2021
年度
2022年
4月~9月
2020
年度
2021
年度
2022年
4月~9月
2020
年度
2021
年度
2022年
7月~9月
ENEOS HD(株) 7.66 10.92 7.39 1140 5371 2488 1.0424 1.5177 1.7508
出光興産(株) 4.56 6.69 4.81 349 2795 2808 0.4006 0.6453 0.8933
コスモエネルギーHD(株) 2.23 2.44 1.37 859 1389 949 0.2120 0.3434 0.4296
端数は四捨五入。各社有価証券報告書および四半期報告書から

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