2022年12月13日(火)
「嫡出」概念は差別的
民法改正案 参考人質疑で仁比氏
![]() (写真)参考人に質問する仁比聡平議員=6日、参院法務委 |
参院法務委員会は6日、妊娠・出産時の婚姻状況等に基づき子の父親を決める「嫡出推定」制度の見直し等を盛り込んだ民法改正案について、参考人質疑を行いました。
日本共産党の仁比聡平議員は、日本社会に根強く残る「嫡出」という差別的概念が多くの女性を苦しめてきたと強調しました。参考人の二宮周平・立命館大学名誉教授は、婚姻中に懐胎した妻が一夫一婦制を守る「けなげな妻」とされる「固定観念」が根強くあるとし、その概念を変えるべきだと述べました。
仁比氏はまた、破綻した婚姻関係の下で生まれた子について、「(前夫の)知らない間に、妻が『嫡出でない子』として届け出するのはおかしいという観念は問題だ」と指摘しました。参考人の井戸まさえ氏(民法772条による無戸籍児家族の会代表)は、前夫が関わらずに子の戸籍を取得できるようにしなければ「無戸籍問題は解決しない」と訴えました。
また、認知が事実に反する場合は子が無国籍になる国籍法3条3項の新設について、金児真依氏(国連難民高等弁務官駐日事務所首席法務アソシエイト)は、他国では「無国籍となる場合でも国籍の喪失は生じない旨の例外」等を設けていると指摘。窪田充見・神戸大学大学院法学研究科教授は、同法3条3項をめぐる問題が非常に深刻で「特に無国籍になる場合に関して一定の対応が必要だ」と述べました。









