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2022年12月7日(水)

きょうの潮流

 深夜、テレビの前で固唾をのんだ多くの人がいたでしょう。一進一退の攻防は延長でも決着がつかず、PK戦へ。そこでサッカー日本代表の4年に1度の挑戦は幕を閉じました▼四たび、阻まれたW杯ベスト8の壁。思い描いた「新しい景色」は見られなかったものの、彼らは新しい歴史をつくりました。強豪のドイツ、スペインから逆転勝利をあげ、前回準優勝のクロアチアとも互角に競り合いました▼臆せず堂々としたたたかいぶり、最後まで力を尽くしたプレー、子どもたちに夢と希望をもたらした姿は海外メディアからも称賛されました。コロナ禍や戦争、相次ぐ汚職や失政。不安や失望、孤独感が社会に漂うなか、日本代表の活躍は久々に明るい話題と人びとの連帯感をうみだしました▼ピッチで泣き崩れる選手たちに駆け寄った長友佑都選手は懸命にたたかった後輩と、PKを蹴った選手の勇気をたたえました。そして「日本サッカーは確実に成長している」と▼一次リーグのコスタリカ戦で負けたとき、一部の選手や監督の采配に批判が殺到しました。なかには人格攻撃や中傷も。それが公に発信されることがどんなに選手たちを傷つけるか。4大会連続出場のベテランは痛いほど▼今大会は、史上初めてアジア3カ国が決勝トーナメントに進出。サッカーの勢力図を変える快挙でした。力をつけた個々がまとまりとなって世界に立ち向かう。激闘を終えた選手たちに、森保監督はこんな言葉をかけました。努力が色あせることはない。


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