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2022年12月5日(月)

きょうの潮流

 「新しい景色」を見ることができるでしょうか。サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会。日本はドイツ、スペインという優勝候補に勝利し、1次リーグを首位で突破しました。日本時間6日午前0時、初のベスト8をかけて、クロアチアと対戦します▼筆者は日本代表の森保一監督とほぼ同年代。1993年のJリーグ開幕や、あと一歩でW杯を逃した「ドーハの悲劇」以来、30年におよぶ世界への挑戦をリアルタイムで見てきました▼今日の躍進は、何よりも選手たちの能力や意識の高さにあります。同時に、今回ほど「どうたたかうか」が確立されていた代表チームはなかったように思います。その背景には、繰り返されてきた苦い敗北から得られたデータや、7回連続出場に基づく経験の蓄積があります。30年の苦闘の歩みに、強い感慨を覚えます▼一方のクロアチア代表は、日本が初出場した98年の対戦相手です。初出場同士でしたが、0対1で敗戦。2006年には引き分け。18年の前回大会では対戦はありませんでしたが、クロアチアは準優勝し、実績では差をつけられています▼同国はもともとユーゴスラビアの一部でしたが、91年の独立宣言以来、5年におよぶ紛争に直面しました。現在の代表エース・モドリッチも少年時代、難民生活を余儀なくされています。彼らが歩んできた30年にも、強い共感を持っています▼クロアチアは、日本が越えなければならない相手です。その先の「新しい景色」を、選手たちとともに。


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