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2022年12月4日(日)

強制労働・結婚 5千万人

国連総長 奴隷廃止デーに根絶訴え

 【ワシントン=石黒みずほ】国連が定める奴隷制度廃止国際デーの2日、グテレス国連事務総長は声明を発表し、強制労働や強制結婚の下におかれる人が世界で5千万人に上ったとして、根絶に向けた行動を訴えました。

 グテレス氏は、過去の奴隷制度が「私たちの社会に傷痕を残し、公正な発展を遅らせている」と強調。国連は脅しや抑圧などで個人が拒絶できない状況の下で搾取する状態を「現代的奴隷」として位置づけています。

 国際労働機関(ILO)によると、2016年から5年間に強制労働・結婚を強いられる人が1千万人増加しました。2760万人の強制労働のうち12%は子どもで、その半分以上が性搾取にあっています。

 グテレス氏は、移民、子ども、LGBTQ+(性的少数者)などの最ものけ者にされたグループがより弱い立場に置かれ、その大多数が女性だと指摘。商業目的の性搾取にあう女性・少女は490万人に上っています。

 根絶に向け、政府、労働組合や市民社会の全てが参加するさらなる取り組みを促し、被害者や生存者の権利を擁護するよう呼びかけました。


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