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2022年12月1日(木)

茨城県議選 あす告示

願い託せる議席必ず

 茨城県議選(定数62)は明日2日告示されます(11日投開票)。日本共産党は水戸市・城里町区(定数6)で江尻かな、つくば市区(同5)で山中たい子両予定候補の議席絶対確保と、取手市区(同2)で佐野太一予定候補が党議席の奪還、東海村区(同1)で川崎あつ子予定候補が勝利をめざします。各党が総力をあげる来春の統一地方選の前哨戦。党派間の争いは激しさを増しています。(茨城県・高橋誠一郎)


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(写真)江尻かな予定候補(水戸市・城里町区)

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(写真)山中たい子予定候補(つくば市区)

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(写真)佐野太一予定候補(取手市区)

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(写真)川崎あつ子予定候補(東海村区)

 今回の県議選では、全国8番目の財政力がありながら医療・福祉を後退させてきた県政とともに、暮らしの充実へ、県民の願いを託せるのはどの政党・議員かが問われています。

「オール与党」に

 1兆2800億円にのぼる県予算の使い道は大型開発に偏っています。過大な人口予測、水余りの下での霞ケ浦導水事業(事業費2395億円)、1日5隻しか船が来ない常陸那珂(ひたちなか)港開発(同6800億円)が進められていますが、共産党が唯一中止を求めてきました。“県民不在”の予算に、共産党以外の全会派がノーと言えない「オール与党」議会になっているのが現状です。

命と暮らし守る

 新型コロナが猛威をふるう下で、保健所体制がひっ迫しました。県は2019年に県内12カ所あった保健所を9カ所に削減。国の「地域医療構想」をもとに、今後急性期ベッドを約5000床減らす計画です。県の医師数は全国46位、看護師・准看護師数も同43位と最下位レベル。医療体制の拡充が急務な中、これら間違った税金の使い方と医療破壊に正面から反対しているのが共産党だけです。県議会での論戦を通じて、県民の命と暮らしを守れるのはどの政党なのかはすでに明瞭です。

 党県議団は保健所の増設と保健師の増員を要求。県議会特別委で「目標値を定めての増員」を求め、県議会として県への提言に盛り込まれることになりました。コロナ対策では県に対し16回の申し入れを行い、県のPCR検査数も1日数千件から1万8000件に拡大。一時金支援も飲食店以外の関連事業者に広がりました。

 子ども医療費では、高校卒業までの助成制度が県内全市町村で実現。子ども国保税の「均等割」を小学校入学前まで半額にさせたほか、茨城方式の35人学級が定着するなど、運動と力を合わせて県政の前進へかけがえのない役割を果たしています。

原発廃炉ぶれず

 「東海第2の再稼働問題が明確な争点となり、激しい選挙戦となる見通し」―。県内のある国民民主の地方議員は、東海村区への党候補擁立を受け、ツイッターにこう投稿しました。推進派と廃炉を求める候補の争いとの見方を示しています。日本原子力発電東海第2原発(東海村)は再来年の9月完了をめどに再稼働工事が進められています。岸田政権が新増設を含めた原発回帰政策を進める下で、老朽原発を抱える自治体の県議会がこれに対峙(たいじ)する態度を取っていません。

 党県議団が提出した「原発推進方針の撤回を求める意見書」に立民を含む全会派が反対。9万人超の署名を集めた再稼働の賛否を問う「県民投票条例」の直接請求も、自民・公明・国民民主などが反対・否決し、民意を葬り去りました。

 党県議団は同原発が老朽化している問題や原子炉直下の地震が全国の原発で最多であることを突き止め、議会で告発。県民を畳1枚分のスペースに押し込める避難計画では住民の命は守れないと追及し、抜本的な見直しに追い込んできました。客観的な事実を示して30キロ圏内94万人の避難は不可能だと指摘し、「県がすべきは廃炉の決断」と求めたのが党県議団です。東海第2原発の再稼働ストップでぶれず、廃炉に追い込む共産党の勝利が不可欠です。

大型開発見直せ

 共産党は県議選で「子育て3つのゼロ」(▽学校給食費ゼロ▽子どもの国保税・医療費ゼロ▽2歳までの保育料ゼロ)と「お年寄りに2つの安心」(▽補聴器購入の補助▽地域交通への県補助)を力説。「県予算のわずか1%の財源でできる」と訴えています。党県議団は「無駄な大型開発を見直して全国8番目の財政力を生かそう」と強調。県の世論調査でも、地域医療や福祉の充実、子育て環境の整備、高齢者サービスの推進が県民要望の上位で、これに応える県政への転換が求められます。

 水戸市・城里町区では11人、つくば市区では8人が立候補を予定し、いずれも新人候補が乱立。取手市区は自民2議席独占に風穴をあけ、東海村区は自民現職との一騎打ちのたたかいです。他陣営は「共産党は組織があるから大丈夫」と切り崩しを本格化させ、文字通り1票を争う大激戦。県党は「共産党を伸ばして、県政の転換とともに岸田政権にノーの審判を」と訴えています。


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