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2022年11月30日(水)

中国市民に連帯 世界で香港で

コロナ政策に抗議

 【北京=小林拓也】中国全土に広がった厳しい新型コロナウイルス対策への抗議行動を受け、ロンドンやシドニーなど世界各地で28日、中国の市民に連帯する行動が取り組まれました。一方、中国では当局が市民の平和的な抗議行動を強制的に排除する動きに出ています。

 香港では同日夜、中心部のセントラルで約100人が、コロナ政策への抗議の意思を示す白い紙を掲げてデモ行進。香港メディアによると、「ロックダウンはいらない、自由がほしい」などのスローガンを掲げた人もいました。

 同日夜は香港中文大学構内でも、中国からの留学生ら約100人が連帯の集会を開催。参加者はろうそくの火をともし、中国での抗議行動のきっかけとなった、新疆ウイグル自治区ウルムチで24日に起きたマンション火災の10人の犠牲者を追悼しました。

 香港メディアによると、ある参加者は「中国で勇敢にも声を上げた同胞に支持を示したかった」と表明。ある女性は「『ゼロコロナ』政策も国家安全維持法も、政府が人民を抑圧するもので本質は同じだ」と語りました。

 25~27日に中国全土に抗議行動が拡大しましたが、28日は当局が大都市などで厳戒態勢を敷き、抗議行動を抑圧。上海では道路に青い壁を建て、人が集まることを禁止しました。

 浙江省杭州市では、SNSで28日夜に繁華街に花をもってウルムチ火災犠牲者の追悼に集まるよう呼びかけられましたが、多くの警官が指定場所を警戒。SNSに流れた動画によると、ある女性が警官に暴力的に連行されました。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は28日、中国政府に対し、「国際人権法や基準にのっとった対応を求める。平和的に意見表明していることを理由に、恣意(しい)的な拘束を許してはならない」と求めました。


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