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2022年11月18日(金)

酪農に緊急支援必要

講演・座談会 飼料高騰で経営最悪

紙議員が発言

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(写真)「緊急の支援を」と強調する紙氏(左から2人目)=15日、茨城県土浦市

 飼料価格の高騰で酪農家の経営が追い詰められるなか、酪農家など関係者でつくる「安全安心な国産牛乳を生産する会」は15日、茨城県土浦市で「最悪の酪農情勢を乗り切るためどうしたらいいのか?」を考える「酪農講演会・座談会」を開きました。

 鈴木宣弘東京大学大学院教授が講演。「酪農の苦境は限界を超えている」とし、「赤字を補てんし、政府が在庫を持ち、国内外の援助に活用する政策が必要だ」と述べました。

 日本共産党の紙智子参院議員は、「国は生乳を増やすために増産を求めた。コロナ禍、生乳の需要が減少すると生産抑制をすすめている。収入が減っているのに飼料価格の急激な高騰で赤字になり倒産する生産者が出るなど一刻の猶予もない状況だ。ただちに緊急の支援策が必要だ」と語りました。

 座談会には関東の酪農家だけでなく北海道からも参加。各地から「規模の大小にかかわらず酪農はつぶれそうで、最悪の状況だ」(千葉)、「生乳を搾れば搾るほど赤字が増える」(群馬)、「国の畜産クラスター事業(大規模化推進)で規模拡大した酪農家は展望がない」(北海道)などの切実な実態が語られました。また「高騰しているえさ代の緊急支援が必要だ」「乳製品の在庫解消を急いでほしい」「ヨーロッパには国が酪農を支援する政策があり、助成もしているが、日本にはない」などの意見が出されました。


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