2022年11月12日(土)
死刑巡る発言 葉梨法相辞任
閣僚2人目 政権打撃
葉梨康弘法相は11日、「死刑(執行)のはんこを押す。ニュースのトップになるのはそういうときだけの地味な役職」などとした自身の発言で辞表を提出しました。岸田文雄首相は辞任を認めました。日本共産党をはじめ野党は、葉梨発言について、職責を軽視した問題発言だとして更迭を求めていました。
岸田内閣での閣僚辞任は、10月24日の山際大志郎経済再生担当相に続き2人目。岸田内閣には極めて大きな打撃です。
岸田首相は、葉梨氏の発言が発覚したあとも更迭を拒否し、「説明責任を果たしてもらいたいと思っている」(10日夜)と続投させる意向を示していました。さらに、11日午前の参院本会議でも、葉梨氏について「改めて職責の重さを自覚し、説明責任を徹底的に果たしてもらわなければいけない」と述べ、野党の更迭要求を拒否していました。
岸田首相は11日夜の会見で、葉梨氏の発言について「問題がある」と述べましたが、問題の中身については語りませんでした。また、自らの任命責任について問われると「重く受け止める」と述べるにとどまりました。
山際氏の辞任後も統一協会と副大臣の政策協定をはじめ自民党政治家と統一協会の癒着の新事実が次々と発覚し、内閣支持率の下落も止まらない中、深い危機感から与党内からも葉梨発言への批判が続出。葉梨氏をかばう首相の姿勢にも批判が出る中で、11日夕の外遊への出発予定を遅らせての事実上の更迭となりました。岸田首相は同日、後任に斎藤健元農水相をあてる人事を決めました。








