2022年11月10日(木)
日本共産党と左翼第1党「服従しないフランス」が会談
両党関係の確立で合意
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日本共産党の緒方靖夫副委員長と、フランスの左翼第1党「服従しないフランス」のメランション代表は8日、パリ市内のフランス国民議会(下院)で会談を行い、両党の関係を確立することで合意しました。
両党間で初となる会談で、緒方氏は、日本共産党を紹介し、先方の求めに応じて、米国、中国、ロシアとの関係、党の対外路線、とくに自主独立の立場を歴史にさかのぼって説明しました。また、核兵器廃絶と平和、原発問題などでの党の立場を紹介しました。
メランション氏は、「この会談をたいへん重視している」と歓迎し、「われわれは、マルクス主義の立場ではないが、自主独立と非同盟で一致がある」と発言。さらに米中ロの「侵略性」に言及し、戦争の危険が欧州だけでなく、世界に存在しているとの懸念を述べ、平和擁護の重要性を強調しました。
また同氏は、ロシアのウクライナ侵略を当初から糾弾してきたこと、ロシアの核威嚇は許されず、被爆の悲劇を繰り返さないために、核兵器を一掃し、福島原発の汚染水の海流放水を批判し、脱原発の立場に言及しました。
さらに、資本主義の勢力がかつてなく連携を強めているもとで、世界の左翼の共同が求められており、そのための新しい形態が必要となっていると指摘しました。
双方はこの会談で、いくつかの共通した課題が明らかになったと評価し、今後、協力を強めることを確認しました。
2016年に創設された「服従しないフランス」は、今年6月の総選挙で他の左翼・環境政党との共闘を進め、58議席増の75議席を獲得しました。
会談には、日本側から米沢博史国際局員、フランス側から、マチルド・パノー国民議会会派議員団長、アルノー・ルギャル国際関係責任者をはじめ5人の外交委員会所属の国民議会議員が参加しました。