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2022年11月8日(火)

COP27inエジプト

気候変動 損失・被害 先進国に責任

資金調達 初の正式議題

写真

(写真)COP27の開会式に参加する各国の代表ら=6日、エジプト・シャルムエルシェイク(秋山豊撮影)

 温暖化対策を議論する国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が6日、エジプトのシャルムエルシェイクで開幕しました。1992年の同条約採択以降、気候変動による損失と被害への資金調達がCOPの正式議題に初めて盛り込まれました。(シャルムエルシェイク〈エジプト・シナイ半島〉=秋山豊)

 開会式は午前10時(日本時間午後5時)に始まるはずでしたが、約1時間半遅れました。会場に来ているNGOによれば事前の議題交渉に時間がかかったためです。

 COP27議長に選ばれたエジプトのシュクリ外相は記者会見し、気候変動で起きている損失と被害について「国際社会の大多数が、透明性と献身をもって取り組まなければならない非常に根本的な問題だと認めている」と語りました。

 気候変動の損失と被害をめぐっては、発展途上国が、温室効果ガスを大量に排出してきた先進国の責任だとして補償を求めてきました。米国をはじめ先進国は強く反対しており、激しい議論になりそうです。

 COP27は18日までの予定です。2030年までに10年比で二酸化炭素排出量を半分に削減し、気温上昇を産業革命前と比べて1・5度に抑える目標の達成に向け、いかに行動に移すかも議論されます。

 ロシアのウクライナ侵略で世界的なエネルギー危機が起き、一時的に気候目標を縮小せざるを得ない国も出ています。

 シュクリ氏は、「政治的な混乱」を「気候変動とたたかう集団的な努力を遅らせる理由にすべきでない」と強調しました。


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