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2022年11月7日(月)

きょうの潮流

 自由と希望と無限の可能性。シンボルマークの青い鳥はその象徴でした。小さなさえずりが大きな声となって独裁政権さえ打ち倒す未来を思い描いた▼2006年にサービスを開始したツイッターは瞬く間に社会や人々の間に浸透し、新たなつながりを築きました。国内外の出来事や問題をリアルタイムで共有。ツイッターデモやネット署名を呼びかけ、社会を動かし、世界を変えてきました▼自身の声を発信するだけでなく、意見や議論を交わし、寄付や募金を集める手段にも。さまざまな運営の課題を指摘されながら、いまや世界で3億3千万人、日本でも4500万人が利用しています▼いま、その会社で全従業員の半数が解雇されています。買収した世界一の富豪イーロン・マスク氏によって。突然のリストラに悲鳴のような投稿が相次ぎ、事前通知がないのは違法だとして訴える社員も▼これまで増員してきた投稿内容の監視や人権問題を担当する部門が弱まることから、大手企業が次々と広告の配信を取りやめる事態に。実際、買収後に嫌がらせや差別用語が急増しているといいます。いくらマスク氏が「言論の自由を守る」と強調しても懸念はひろがる一方です▼収益の改善を理由にいとも簡単に働く場を奪う人物に社会的なネットワークを任せられるのか。共同創業者で会社の気風をつくったビズ・ストーン氏はこう語っていました。「ツイッター社が社会の役に立てるとしたら、それはテクノロジーの勝利ではなく、善意の勝利だ」


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