2022年11月6日(日)
北朝鮮ミサイルで安保理
非難相次ぐ、中ロは擁護
【ワシントン=石黒みずほ】北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射を受け、国連安全保障理事会は4日、緊急会合を開きました。中国とロシアが北朝鮮を擁護する従来の立場を示す中、北朝鮮の行為を安保理決議違反だと非難し、団結した行動を求める声が相次ぎました。
ノルウェーのユール国連大使はミサイル発射を「最も強い言葉で」非難。地域にとどまらず平和と安定を脅かし、外交努力をいっそう困難にしていると述べました。北朝鮮が違反行為を強めるのに対し、安保理は結束すべきだと呼び掛けました。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使はミサイル発射と「同様に恐ろしいのは安保理の沈黙だ」と指摘。「安保理の2カ国が繰り返される違反を正当化しようと懸命に努力している」として暗に中国とロシアを批判しました。
関係国として出席した日本の石兼公博大使も「安保理が明確なメッセージを出せなかったことが歴史的に多数のミサイル発射という結果につながった」と安保理に団結を求めました。
一方、中国とロシアは米国の軍事行動の拡大が相次ぐミサイル発射を招いたと主張。中国の張軍大使は「緊張を高め、誤算を招くような行動は控えるべきだ」と述べました。
会合後、安保理の非常任理事国10カ国がミサイル発射を非難する共同声明を発表。常任理事国の米英仏や日韓、スイスやエクアドルなど有志12カ国も別の共同声明を発表し、対話による解決を北朝鮮に求めました。








