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2022年11月5日(土)

生活保護基準引き上げを

共産党国会議員団、国に要請書

コロナ・物価高に見合う水準に

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(写真)加藤厚労相(右端)に要請書を手渡す田村(右から2人目、左へ)宮本、倉林の各議員=4日、国会内

 日本共産党国会議員団は4日、政府に対して生活保護基準の引き上げ、物価高騰に見合う増額を求める要請を行いました。田村智子政策委員長・参院議員、倉林明子副委員長・参院議員、宮本徹衆院議員が、加藤勝信厚生労働相に要請書を手渡しました。

 要請書は、生活保護基準の引き下げは生活保護法に違反するとした原告勝訴の地裁判決が相次いでいることを指摘。「急激な物価高騰は低所得世帯ほど生活に深刻な打撃をあたえている」「コロナ危機、物価高騰のもとで、生活保護は権利として国民に行き渡らなければならない」ことを主張しています。

 その上で、(1)生活扶助、住宅扶助、冬季加算などを引き下げた2013年以前にただちに戻す(2)急激な物価高騰に対応して、生活保護基準を緊急に見直す(3)生活保護申請をためらわせる要因となっている扶養照会を廃止する(4)老齢加算を復活し、夏季加算を創設する。生活に必要な自動車利用を認める(5)生活保護利用者の大学・専門学校への進学を認め、生活保護を利用しながら学ぶ権利を保障する(6)生活困窮者支援の窓口での違法な「水際作戦」をやめさせる―の6項目を求めています。

 加藤厚労相は保護基準の見直しに否定的な姿勢を示すとともに、物価高騰に対応する基準見直しについても、生活保護世帯を含む住民税非課税世帯に「5万円給付の経済対策を行っている」と発言しました。

 田村議員は「物価高騰が続くなか、一時的な給付金だけでは足りない。基準の見直しは必要だ」と強調。宮本議員は「物価高騰に対応して最低賃金の引き上げを複数回行った国もある。日本も複数回生活保護を引き上げたことがあり、検討すべきだ」と求めました。

 倉林議員は「生活保護の窓口に行きたくないという人がいる。制度にアクセスできるように運用を改善すべきだ」と要望しました。


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