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2022年11月2日(水)

「物価高に見合う水準に」

8%の賃上げ求め

ドイツ金属労組が警告スト開始

 ドイツの金属労組(IGメタル)は、電機、自動車、機械産業分野で8%の賃上げを求め、警告ストに入っています。

 初日の10月29日は、夜勤の労働者から順次スト入りし、六つの州で計数千人が参加しました。31日も南西部バーデン・ビュルテンベルク州の自動車部品大手ボッシュの工場、ヘッセン州のカッセル、ウィースバーデンなどでそれぞれ数百人から千数百人が警告ストを行いました。

 警告ストは、産業別労働協約をめぐる交渉にたいし圧力を掛けるために行われる闘争形態で、労働者は就業時間開始から2~3時間、工場前などで横断幕やプラカードを掲げ、賃上げを求めました。

 IGメタルは、年率8%前後のインフレ率から生活を守れる賃上げは最低限の要求だと主張。多くの大企業は原材料高を転嫁できる一方、下請け企業などは困難な財政状況の企業もあることを考慮した上での要求だとしています。景気後退、経済危機に陥らないためにも、労働者の賃金を物価高に見合う水準にまで引き上げ、消費を促すことが必要だと訴えています。

 使用者団体は、10月28日の交渉でも、賃上げについてはゼロ回答です。IGメタルは、次回交渉日の11月8日直前まで警告ストを続けるとし、次の交渉での使用者側の回答いかんでは本格的なストライキへ向け組合員投票をする準備があると迫っています。

 またIGメタルは、賃上げに加えて、政府に消費者各世帯へのガス代や電気代などの援助の上積みを求めています。(片岡正明)


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