2022年11月2日(水)
乳価引き上げが必要
飼料高騰 酪農危機 紙議員が対策求める
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は1日の参院農林水産委員会で、円安で輸入粗飼料が高騰し酪農家が危機にあるとして、価格高騰分の差額補てんや乳価を上げる緊急対策を求めました。
紙氏は北海道の酪農家の声を紹介。▽1頭の餌代が2年前と比べ1日500円上がり、100頭で1カ月では150万円になる▽ホクレン農業協同組合連合会が11月から飲用向け乳価を1キロ当たり10円上げるが、諸経費を差し引くと酪農家が受け取る平均乳価は2円程度―と実態を告発しました。
また紙氏は、酪農経営が危機的状況になった要因として(1)新型コロナウイルス感染症の影響による生乳需要の低迷(2)全道的な生産抑制(3)副産物収入となる子牛の価格暴落(4)円安による輸入飼料価格などの高騰(5)規模を拡大するための畜産クラスター事業の借金返済などをあげました。
紙氏は、高騰した飼料価格を農家に直接補てんすることや加工原料乳補給金の引き上げを主張。野村哲郎農水相は「酪農が一番厳しいと理解している」「経営の在り方は検討したい」などと答えました。
紙氏は、政府の目標に従い生産者は規模拡大の投資をした一方で、いま生産抑制を迫られていると批判。「国の責任で対応しなければいけない」と訴えました。