2022年10月31日(月)
医療受けながら幸せに
心臓病の子どもを守る会が大会
![]() (写真)「全国心臓病の子どもを守る会」の第60回全国大会で、経験などを交流する参加者=30日 |
先天性心疾患のある患者や家族らでつくる「全国心臓病の子どもを守る会」は30日、第60回全国大会をオンラインで開催しました。患者と親、医師が、患者と家族の生涯の課題などについて発言・交流しました。
神永芳子会長はあいさつで、成人患者に対応できる診療体制の整備、小児から成人への切れ目ない医療費助成制度の拡充、患者の状態にあった仕事と生活の保障が必要と指摘。「患者が生涯にわたり必要な医療を受けながら、その人なりの人生を幸せに歩んでいくことは私たちの願い」と力を込めました。
後半、参加者が経験を交流しました。ある女性は、先天性心疾患の中学1年の子どもが中学入学後に「バドミントン部に入りたい」と希望したものの学校からすぐに許可されず主治医に相談した経験を紹介。主治医は子どもの話を親身に聞いてくれ、学校に「ペースメーカーが入っていても十分にできることはある」と伝えてくれたといいます。
「運動部に入れたことで中学生活を楽しく過ごしている。医師と患者と家族、学校が協力し合える態勢が重要だと感じた」と話しました。
これまで心臓ペースメーカーの植え込みを含めて7回の手術を受けた、臨床工学技士の女性(36)は、以前の職場で「同僚と同じように働きたい」との思いから無理をしてしまい休職しました。「余計に迷惑をかけてしまうことになる。自分の体のサインを見逃さず、早めに対応できる環境づくりが大切」と振り返りました。
聖路加国際病院心血管センター特別顧問の丹羽公一郎医師が「先天性心疾患患者~子どもから成人へ~」と題して講演しました。









