しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年10月29日(土)

額だけ積んでも焼け石に水

賃上げ軸 構造的政策を

田村政策委員長が会見

写真

(写真)記者会見する田村智子政策委員長=28日、国会内

 日本共産党の田村智子政策委員長は28日、国会内で記者会見し、政府が物価高騰に対応するための新たな総合経済対策をとりまとめたことについて問われ、「物価高騰に賃金の引き上げが追い付かず、実質賃金は下がり続けている。岸田首相は『構造的な賃上げ』と言うが、具体策を何も示していない」と批判し、賃上げを軸とした構造的な経済政策の実施を主張しました。

 田村氏は、対策は電気代やガソリン代、輸入小麦などの限定的・部分的な支援にとどまっていると指摘し、「暮らしを守るために、全ての物価を引き下げる消費税減税に踏み出すべきだ」と述べました。

 田村氏は政府が物価高騰の中で、年金支給額を減らし、高齢者の医療費負担の引き上げなどを強行したことを批判し、「国民の暮らしを支えるために社会保障や教育費などの負担軽減を早急に行うべきだ」と主張。「構造的な賃上げ」の実現に向けて、アベノミクスで増えた大企業の内部留保に時限的に課税し、その税収を財源に中小企業の賃上げを支援するという日本共産党の提案がますます重要になっていると強調しました。

 田村氏は、経済対策が総額29兆円にのぼることについて問われ「構造的な問題を抜きにして額だけ積み上げても焼け石に水になりかねない」と指摘しました。

 アベノミクスのもとで、安い賃金で労働者を使い捨てにした規制緩和、企業の海外移転を促して国内経済を衰退させてきたとして、「こうした問題も真剣に議論しなければならない」と語り、経済対策の抜本的な転換を主張しました。


pageup