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2022年10月28日(金)

習氏擁護は党員の義務

中国共産党 改定党規約全文を公表

 【北京=小林拓也】中国共産党は26日、22日に閉会した党大会が採択した改定党規約の全文を公表しました。習近平総書記(国家主席)の地位を守ることを新たに党員の義務として付け加えました。党大会前に大きく宣伝され、大会決議でも党員に順守が求められたことから、党規約に盛り込まれるとみられていた、「習氏の核心の地位」と「習思想の指導的地位」の「二つの確立」との表現は見送られましたが、習氏の権威を強化する改定です。

 新たに明記されたのは、「習氏の全党の核心の地位」と「党中央の権威と集中的・統一的指導」の「二つの擁護」です。

 2017年の前回改定で「行動指針」に加えられた「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」は今回も同じ名称で明記。同思想に対し、「21世紀のマルクス主義であり、中華文化と中国精神の時代的真髄だ」との説明が加わり、「習思想」をさらに持ち上げました。

 台湾を巡り、「祖国統一を完成させる」との従来の表現に加え、「『台湾独立』に断固反対し、抑え込む」との文言が盛り込まれました。

 また、米欧などと異なる独自の発展モデル「中国式現代化」、中国式の民主主義としている「全過程人民民主の整備」、「世界一流の軍隊の建設」、など習氏が強調してきた文言も新たに加わりました。

 一方、「いかなる形式の個人崇拝も禁止する」との文言は引き続き明記。党総書記の権限を強める規定も加わりませんでした。

 党規約に習氏の名前の登場は12回で、改革開放を指揮した鄧小平(とう・しょうへい)と同じ回数。建国の父・毛沢東の名前は13回登場しました。


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