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2022年10月23日(日)

共産党への疑問 志位委員長が答える

「政党助成金もらわないの?」 「未来社会のイメージは?」 「入党したきっかけは?」

広島・福山

 日本共産党の志位和夫委員長は22日の広島県福山市での演説会で、「共産党への疑問」について、参加者から寄せられた質問に一つひとつ丁寧に答えました。


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(写真)訴える志位和夫委員長=22日、広島県福山市

 最初に出されたのは、「なぜ共産党は政党助成金を受け取らないのか」との質問。「他の党に持っていかれるくらいなら、受け取ってもいいのでは?」との率直な問いに対し、志位氏は「政党助成金という制度は憲法違反です。どの政党を支持するかにかかわらず、国民1人あたり250円の税金が各党に割り当てられる。これは思想・信条の自由のじゅうりんです」と答えました。また、自民党河井夫妻の大規模買収事件でも買収の原資に政党助成金が使われたとして、「この制度は政党を腐らせます。政党助成金を廃止させるまで頑張り抜きます」と訴えました。

 次に「日本共産党が目指している未来社会のイメージを教えてほしい」との質問が。

 志位氏は、はじめに「共産主義は英語で言うとコミュニズムで、コムニスというラテン語が語源にあります」と紹介。「コムニスというのは『共同』という意味で、人間と人間が共に支え合って生きていく社会ということです。ごく当たり前の言葉なんです」と語りました。

 そのうえで、「どんな社会のイメージか」と問いかけ、「ズバリいうと労働時間がうんと短くなる社会です」とのべました。人間による人間の搾取がなくなり、資本主義につきものの浪費がなくなることで、今の生産力の水準でも、労働時間がうんと短くなり自由時間が長くなると強調し、「自由な時間がたくさんできたら人間は自分の中に眠っている能力、可能性を開花させるために時間を使うことができるようになる」とし、「私たちのめざす社会主義・共産主義とは、すべての人間の自由で全面的な発展を保障する社会です」と語りました。

 志位氏は、「各人の自由な発展が万人の自由な発展の条件になる共同社会」というマルクス、エンゲルスの言葉を紹介するとともに、「資本主義の下で獲得した自由、民主主義、人権の成果をすべて引き継ぎ、豊かに花開かせる」と強調しました。

 他方で志位氏は、「旧ソ連、中国のような社会に絶対になりません」と強調。ソ連や中国は、生産力や民主主義の制度が遅れたところから革命が始まったが、日本にはこれらの点ですばらしい条件と可能性があると強調し「それを地球上で初めてやろうというのが日本共産党です」と述べました。

 三つ目に「志位さんが入党したきっかけを教えてほしい」との問いとともに、「委員長を長年続けることの苦労は? 『長すぎるのでは』との声も聞くが、どう答えればいいのか」との質問が出されました。

 志位氏は、両親ともに共産党員で小学校の教員をやっていたこと、母親は95歳で今も毎日「赤旗」を読むのを楽しみにしていると話し、60年代の安保闘争では、父の肩車の上から安保闘争をたたかったと紹介。そういう環境で、共産党に対する信頼はあったが、「父も母も共産党に入れとは一度も言わなかった」とし、大学に入り、1973年に田中角栄内閣が小選挙区制をだしてきたとき、「民主主義を守る共産党が輝いていた」として、民主連合政府をつくろうと友人に誘われ入党を決意したと話しました。

 党の責任者になり「苦労はいろいろあります」と語った志位氏。「共産党は社会を大本から変えることを目指す党であり、古い体制にしがみついている人たちからは常に攻撃を受けている」とし、逆流とのたたかいの連続だが「うれしいことは、国民の皆さんの役に立てるような仕事をできたときです」と語り、核兵器禁止条約をつくる国連会議で国会議員として発言した経験を紹介。「あの歴史的事業にかかわれたことはとてもうれしいこと」と語りました。

 そのうえで、委員長としての在任期間については、「その時々の党大会で、みんなの判断でベストと考えられた党指導部が選出されてきました。在任期間はその結果にすぎません。長いと思うか短いと思うかは皆さんの判断にゆだねたい」と語るとともに、党として世代的継承の努力を強めていると語りました。

 最後に志位氏は、会場の参加者に向け、「これを機会にどうか入党をしていただきたい。入党して絶対にしまったということはありません」と力強く呼びかけると会場は万雷の拍手でこたえました。


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