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2022年10月21日(金)

きょうの潮流

 奇想天外なテレビドラマです。NHKの「一橋桐子の犯罪日記」。物騒な題名はともかく、笑いながら切なくもあり身につまされるのです▼主人公は70歳の女性。気の合う友との共同生活が楽しくもあったのが、相手が急死して独りぼっちに。年金とパート収入だけの老後は心細い。ふとしたことから活路を見いだしたのが3食付きの刑務所暮らし。なんとかムショ入りしようと奮闘して…▼ドラマの中の話と片付けられない切実感があります。現実の社会の合わせ鏡だから。国民年金は5万6千円ほど、厚生年金の平均はおよそ14万6千円。老後の不安を訴える人が8割を超える調査もあります▼今月から75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担が2倍となりました。知人の話によると、働いていたころの健康保険料は1万円で収まっていたとか。退職して国民健康保険になると、一気に1・5倍に。後期高齢者になった途端、なんと2万円を超えました。反比例でうなぎ登りです▼「後期高齢者医療制度は『生活を支える医療』を提供、長年、社会に貢献してこられた方々の医療費をみんなで支える」とは、全国健康保険協会のホームページ。なんとも空々しい。怒り心頭です▼国民年金の保険料納付期間を現行の40年から45年に延ばすことを政府が画策しています。社会保障で国民を傷めつける一方で、準備されているのが6兆円を超える巨大な軍事費。高齢者も現役世代も黙っているわけにはいきません。3食付きの塀の中に行くのはごめんです。


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