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2022年10月20日(木)

乳牛の餌 1100円→1600円に

子牛の価格 9割暴落も

北海道士幌町 紙議員ら調査

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(写真)宇佐見さん(手前)の話を聞く(右へ)畠山、紙氏ら=15日、北海道士幌町

 日本共産党の紙智子参院議員と畠山和也元衆院議員は15日、北海道士幌町の酪農家と畑作農家を訪ね、飼料・肥料高騰の影響を聞きました。清水秀雄町議が同行しました。

 士幌町を含む十勝管内は小麦と大豆、テンサイ、ジャガイモの4輪作を基本とした道内随一の畑作地帯。畜産も盛んで、士幌町では乳牛2万頭、肉牛5万頭が飼われています。

 乳牛350頭を飼育し、餌の生産・調整・配送を「TMRセンター」に委託する宇佐見庸夫さんは「1日1頭の餌代が1100円から1600円に上がった」と頭を抱えます。

 追い打ちをかけているのが副収入となる牛の販売価格暴落。乳用牛のオス子牛で前年比9割、交雑種の子牛も6割暴落しています。

 宇佐見さんは「飼料高騰が原因。道内の状況を知る獣医からほとんど値が付かない地域もあると聞いた」と言います。「酪農をやめた人もいる。国の『畜産クラスター事業』の償還が始まり、離農が増えるのではないか」と述べ、「乳価と加工原料乳生産者補給金引き上げを」と要望しました。

 清水議員から経営を引き継いだ息子の宏昭さんは、約43ヘクタールで畑作を営む2代目。3代目の覚さんとジャガイモの収穫真っ最中でした。

 作柄は小麦が平年並みでしたが、例年より降水量が多く、テンサイは褐斑(かっぱん)病や根腐れ病が発生。ジャガイモも減収は避けられないと言い、「外国人を含む労働力不足の解消」を求めました。

 紙議員は「臨時国会で、飼肥料の高騰対策や金融支援を提案していきたい」と応じました。


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