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2022年10月18日(火)

那覇市長選 オール沖縄 原点は新基地反対

翁長前知事の妻・樹子さん

 那覇市長選(23日投票)で勝利をめざす「オール沖縄」のオナガ雄治(たけはる)候補(35)の母で、故翁長雄志(たけし)前知事・前那覇市長の妻、翁長樹子(みきこ)さんに話を聞きました。


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 翁長雄志は35歳で那覇市議に当選しました。晩年、政治家生活のなかで「僕の青春時代は那覇市議と県議時代だったな」とよく言っていたんです。いろいろな方と議論をして政治家の懐を深めていけるあの時間がとっても楽しかったと言っていたものですから、雄治が同じ年代で市長選に出ることになったときに正直、どうしようと思いました。

 それでも、私が雄治に電話するたびに「いま八重山にいる」「名護からの帰り」と。私が見てきた市議、県議としての雄治の5年間は、翁長雄志が残した「オール沖縄」の仲間をさらに広げるために沖縄全県を駆けめぐる姿でした。

県民が結集

 「オール沖縄」の始まりは「辺野古新基地反対」で、これが「原点」です。政権中枢の方が自公推薦の相手候補(知念覚氏)に「原点回帰が必要だ」とおっしゃったようですが、私たちにとっての原点は、腹八分腹六分で県民すべてが結集して新基地反対に取り組むことでした。今回の那覇市長選は「原点回帰」ではなく「原点突破」の選挙だと強く訴えたい。

 相手候補は、翁長雄志の那覇市長時代に秘書をした方ですが、翁長のことで私に「なぜ自分の仕事でもないのに、よその基地問題に口を突っ込むのか」と言ったことがあります。事務と関係のない仕事を増やし、基地問題で忙しくなる翁長のことが“行政マン”として理解できなかったのでしょう。他の都道府県ならそうかもしれません。でもこの“沖縄”で、基地問題は自分には関係ないとの姿勢で、首長を務めることができるでしょうか。

 また相手候補は「今の『オール沖縄』が左に寄りすぎている。真ん中に戻す必要がある。翁長さんが生きていたらそうしている」とも言ったそうですが、確かにその必要があるかもしれませんが、だからといって翁長が新基地建設を強行する自公と手を結ぶことはあり得ないことです。翁長は彼を責めるようなことはしないでしょう。ただ笑いながら「ばかだな覚、そんなはずはないだろう」と言うと思います。

壁破り前へ

 城間幹子市長が、相手候補の支持を表明した際、「翁長雄志さんも喜んでいる」と言いました。これだけは許せません。翁長の最後の姿を少しでも見ていてくださったなら、そんなことを言えるはずがない。本気でおっしゃったなら私の前に来て言っていただきたい。

 相手側は政府が全力で肩入れをしています。何としても厚い壁を突き破って前に進んでいきたい。まっすぐ、まっすぐです。


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