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2022年10月16日(日)

きょうの潮流

 久しぶりに訪ねてきた友人から「モンブラン」をいただき、栗の風味をあじわいました。ケーキをはじめ近年は和栗のスイーツが人気だと話していました▼産地ではブランド化がすすみ、扱う商社も増えていると。縄文時代から栽培されてきた栗は、われわれが長く親しんできた秋の味覚の一つ。しかし今年は、平年に比べて3割ほど高値が続いています。台風や大雨、気温の急な変化が収穫を減らしているそうです▼気候変動の影響は世界中に。そのうえコロナやロシアのウクライナ侵攻で食料の価格は高くなる一方です。国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs)は2030年までに飢餓ゼロを掲げていますが、飢餓人口は8億人をこえ逆に急増しています▼貧困や格差がひろがるなか、どう食べ物を確保していくか。食料安全保障は各国・地域の大きな課題となっています。自給率が38%まで落ち込んだ日本ではより切実です▼きょうは国連が定めた世界食料デーです。一人ひとりが協力しあい、すべての人に食料がゆきわたることを目的としています。今年のテーマは「小さなことから一歩ずつ」。すでにSNSを使って途上国の子どもたちを支援するキャンペーンも始まっています▼国内では止まらぬ物価高がくらしを圧迫し続けています。女性の自殺者は2年連続で増加し、主要7カ国では最悪の率に。安心して生きられない厳しい現実。支えるどころか、さらに負担を強いる政府。これでは栗のやさしい甘さもどこへやら。


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