しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年10月9日(日)

きょうの潮流

 ウクライナ侵略以来ロシア軍による残虐行為の報告が相次いでいます。「われわれは、これまでに2万件以上の戦争犯罪を記録している。すべての加害者を罰するために」▼市街地の無差別爆撃や民間人への拷問、性的暴行。それを聞き取りなどで特定し文書化にとりくんできたウクライナの人権団体「市民自由センター」にノーベル平和賞が贈られました。ロシアの人権団体、ベラルーシの人権活動家とともに▼選考の理由は「長年にわたり、市民の基本的人権や権力を批判する権利を守る活動」を続けてきたこと。圧政や侵害に抗する人びとのたたかいが、いかに平和や民主主義を守るために大切か。強いメッセージが共同の受賞に込められました▼ロシア当局からスパイを意味する「外国の代理人」に指定され最高裁から解散を命じられている「メモリアル」。ソ連時代の市民弾圧を掘りおこしてきた団体で、チェチェン侵攻の際には虐待や蛮行を明らかにしてロシア軍の撤退を求めました。いまも抑圧のもとで活動を続けています▼ベラルーシの民主化運動をけん引してきたアレシ・ビャリャツキ氏は抑えつけられた人たちを守り助けてきました。本人もくり返し逮捕され、現在も収監中です▼人権を侵すものは許さない姿勢を世界に発信した今年のノーベル賞。国連のグテレス事務総長は「平和を前進させる市民社会の力にスポットライトを当てるもの」だと評し、それは民主主義にとっての酸素であると。その「力」を守り抜くためにも。


pageup