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2022年10月7日(金)

北朝鮮ミサイル 「明確な安保理決議違反」

緊急会合で中ロの拒否権批判

 【ワシントン=石黒みずほ】国連安全保障理事会は5日、北朝鮮が4日に日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、緊急会合を開きました。北朝鮮の行為を非難し、制裁強化などで安保理はその責任を果たすべきだとの声が相次ぎました。


 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、北朝鮮がこの9日間に8回ミサイルを発射しており、「明確な安保理決議違反だ」と指摘。5月に制裁を強化する決議案の採択で「拒否権」を行使した中国とロシアを「北朝鮮の度重なる挑発を正当化させている」と批判しました。

 英国のウッドワード国連大使は「安保理は断固とした態度で団結して対応せねばならない。北朝鮮は安保理が行動をとらないために大胆になっている」と発言。関係国として会合に出席した日本の石兼公博国連大使は「現状の常態化を許してはならない。安保理は行動し、信頼性を取り戻さなければならない」と強調しました。

 一方、ロシアと中国は北朝鮮の行為は米国と同盟国による軍事行動が招いた結果だと指摘。中国の耿爽(こう・そう)次席国連大使は「安保理は圧力をかけるのでなく、建設的な役割を果たすべきだ」として制裁に反対しました。

 会合後、米国や日本など11カ国は共同声明を発表しました。北朝鮮に対し、ミサイル発射は国際社会への脅威だとして強く非難し、対話による解決を要求。北朝鮮に責任をとらせるための行動を起こすよう、国連加盟国に呼び掛けました。


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